VPSと自宅サーバーの違い

VPSの比較対象の1つとして、自宅サーバーが挙がることがあります。そこで今回は、自宅サーバーのメリット/デメリットを中心に、VPSと比較をまとめます。

 

■自宅サーバーのメリット

■デメリットも少なくない

■VPSがおすすめ

 

 

■自宅サーバーのメリット

レンタルサーバーを使ったことがある方だと、「自宅サーバー」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

自宅サーバーは、その名の通り、自宅に設置したサーバーのことを指します。サーバー用のパソコンを用意し、LinuxなどのOSや、各種のサーバーソフトをインストールして、インターネットに接続するものです。

「root権限を得ることができて、自由にいじることができるサーバー」を使いたい場合、VPSやクラウドサーバーなどの他に、自宅サーバーも1つの選択肢になります。

自宅サーバーはVPSとよく似た面がありますが、VPSにはないメリットもいくつかあります。それらをまとめてみます。

・サーバーのハードウェアを自由に決められる

自宅サーバーの場合、サーバーにするコンピュータは、自分で好きなものを選ぶことができます。CPU/メモリ/ディスクなども自由に決めることができますので、予算を考慮した上で、自分のやりたいことに応じたコンピュータを用意することができます。

よくあるパターンとして、古くなったノートパソコンを、自宅サーバーとして使うことがあります。そのようなノートパソコンだと、現在のWindowsを動作させるには厳しい面がありますが、Linuxを入れてサーバーとして動作させるなら十分に使えます。

また、Web制作を仕事にしている方だと、Macを使っている方が多いと思います。そのような方の場合、買い替えで使わなくなったMacを自宅サーバーにすることもできます。

さらに、とことんこだわる人の場合だと、ハイスペックなサーバーマシンを自作している場合もあります。一方で、Raspberry Pi(※)などの小型のコンピュータを使って、簡易的な自宅サーバーを作ることもあります。

 

(※)Raspberry Pi

イギリスのRaspberry Pi財団が開発しているコンピュータで、非常に小型です(クレジットカード程度の大きさ)。もともとはプログラミングの教育用に作られましたが、現在では幅広い用途に使われています。Linuxが動作するので、サーバーとして使うこともできます。

 

・自分だけのサーバーを使える

VPSは、1台のコンピュータを複数のユーザーで共用するものです。そのため、状況によっては他のユーザーの影響を受けて、回線や処理速度に影響が出ることがあります。また、VPSは仮想化したサーバーを使うので、仮想化に伴う処理速度の低下もありえます。

一方、自宅サーバーは自分だけが使うものなので、他のユーザーの影響を受けることはありません。また、仮想化ではない本物のサーバーを使うため、仮想化によるパフォーマンス低下もありません。

・OSを自由に選べる

VPSでは、利用できるOSに制限があります。一般的には、よく使われているCent OSやUbuntuしか使えないことが多いです。

一方で、自宅サーバーならOSを自由に選ぶことができます。Cent OSやUbuntuはもちろんのこと、その他のディストリビューションのLinuxや、Free BSDなど、自分の好みに合ったOSを使うこともできます。

 

 

■デメリットも少なくない

自宅サーバーにはメリットがある一方で、デメリットも少なくありません。

・コストがかかる

自宅サーバーの一番のデメリットは、コストがかかることです。
まず、サーバーにするコンピュータが必要です。使い古したコンピュータを使うなら0円で済みますが、自宅サーバー用にコンピュータを新調すれば、ある程度の出費になります。

また、サーバーは24時間365日動作させ続けるものなので、電気代がそれなりにかかります。サーバーの消費電力によって必要な電気代は異なりますが、1か月あたり1,000円~3,000円程度は必要になります。

さらに、サーバーは固定のIPアドレスを割り当てるべきものです。光ファイバーなどでプロバイダに常時接続していれば、ほぼ固定のIPアドレスを使うことができますが、ルーターの不調などで接続が切れると、IPアドレスが変わってしまうことがあります。そこで、固定IPアドレスを得られるプロバイダを使うことが考えられますが、その場合はその分のコストも必要になります。

 

・発熱や音の問題

コンピュータを動作させると、熱が発生します。高性能なコンピュータになるほど、発熱も多くなります。しかも、常に動作させ続けるものなので、熱が出続けることになります。

夏場になると、気温が高い上に発熱が加わりますので、自宅サーバーを置いている部屋は他の部屋より暑くなります。状況によっては、エアコンを強めに入れて室温を下げないと、熱による暴走が起こって、サーバーが止まることもあり得ます。サーバー自体の電気代に加えて、エアコンの電気代もかかり、コストがさらに上がります。

また、たいていのコンピュータには、温度を下げるためのファンが内蔵されていて、その回転で音が出ます。昼間なら気にならない程度の音ですが、深夜だと意外と大きく聞こえて、気になるかもしれません。

 

・火災のリスクも

コンピュータを長期間使い続けると、中に徐々にほこりがたまり、それが元で回路がショートして、火災につながることがあり得ます。自宅サーバーは常時動作させ続けますし、また外出時や睡眠中など自宅サーバーのそばに常に人がいるとは限らないので、通常のパソコンよりも、火災が起こるリスクが高くなります。

火災により、ディスク内のデータが壊れてしまい、復旧できなくなることもあり得ます。また、それが原因で住宅火災がおこる可能性もあります。

 

 

■VPSがおすすめ

ここまでで述べたように、自宅サーバーにはメリットがありますが、デメリットも多くあります。特に、VPSと比べるとコストが高いので、この点が大きなネックになりがちです。

「サーバーマシンに対して強いこだわりがある」「使いたいOSがマイナーで、VPSでは使えない」といった特殊な事情がない限りは、自宅サーバーよりもVPSを使う方が良いでしょう。

 

 

 

 

うちだ
サービスクリエーション本部所属        (監修:とみなが)       

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