VPSに「ownCloud」をインストールし、クラウドストレージとして使ってみる

Dropbox風のクラウドストレージを構築するソフトとして、「ownCloud」というものがあります。今回は、VPSにownCloudをインストールして、自分専用のクラウドストレージを構築する方法を紹介します。

 

 

■ownCloudの概要

■ownCloudインストール前の準備

■ownCloudのインストール

■ownCloud用データベースの作成

■ownCloudの初期設定

■ownCloudのクライアントアプリのインストール

 

 

■ownCloudの概要

DropboxやGoogleドライブなど、クラウドにファイルを保存するサービス(クラウドストレージ)はいろいろあります。これと同じような仕組みをVPSで実現するソフトとして、「ownCloud」というものがあります。

ownCloudは、サーバーをVPSにインストールした後、クライアント(パソコンやスマートフォンなど)に専用のソフトをインストールすることで、通常のドライブと同じように使うことができます。

 

 

■ownCloudインストール前の準備

ownCloud本体をインストールする前に、いくつか準備しておくことがあります。

 

・OSのアップデート

まず、「sudo yum update」のコマンドを実行して、OSを最新の状態にアップデートしておきます。

 

・Apache/PHP/MySQLのインストール

ownCloudの管理ツールは、PHPのWebアプリケーションになっています。そこで、ApacheとPHPをインストールしておきます。この手順は「まずはここから!VPSでWebサーバーを構築しよう」の回などを参照してください。

また、ownCloudではデータベースも必要ですので、MySQLもインストールします。この手順は、「データベース(MySQL)の設定をしよう」の回を参照してください。

 

 

■ownCloudのインストール

ownCloudはyumコマンドでインストールすることができます。次の通りにコマンドを実行します。なお、リストの最後の行の「XXX」の箇所は、PHP 5.6をインストールした環境では「php56」、PHP 7.0をインストールした環境では「php70」に変更します。

 

 

リスト ownCloudのインストール

sudo su

cd /etc/yum.repos.d

wget 

http://download.opensuse.org/repositories/isv:ownCloud:community/CentOS_6/isv:ownCloud:community.repo

yum -y --enablerepo=remi,remi-XXX install owncloud mysql-server php-mysql

exit

 

インストールが終わったら、次のコマンドを実行して、ownCloudの管理ページにアクセスできるようにします。

 

リスト ownCloudの管理ページにアクセスできるようにする

sudo           ln            -s            /etc/httpd/conf.d/owncloud-access.conf.avail 

/etc/httpd/conf.d/z-owncloud-access.conf

sudo service httpd restart

 

 

 

■ownCloud用データベースの作成

ownCloudのインストールが終わったら、ownCloud用のデータベースを作成します。

まず、次のコマンドを実行して、MySQLを直接に操作する状態にします。

 

 

リスト mysqlコマンドの実行

mysql -u root -p

 

この後、次のSQLを順に実行します。2行目の「パスワード」の箇所は、自分で決めたパスワードに置き換えます。

 

リスト ownCloud用データベースの作成

CREATE DATABASE owncloud;

GRANT ALL ON owncloud.* to 'owncloud'@'localhost' IDENTIFIED BY 'パスワード';

QUIT;

 

 

■ownCloudの初期設定

次に、Webブラウザで「http://インスタンスのIPアドレス/owncloud/」のアドレスに接続して、管理画面を開きます。そして、次の手順で初期設定を行います(図1)。

 

①ユーザー名/パスワードの入力欄に、管理者のユーザー名/パスワードを決めて入力します。

②①の下にある「ストレージとデータベース」をクリックし、設定を開きます。

③「データベースを指定してください」のところで「MySQL/MariaDB」を選択します。

④「データベースのユーザー名」の欄に「owncloud」と入力します。

⑤「データベースのパスワード」の欄に、「ownCloud用データベースの作成」の手順で決めたパスワードを入力します。

⑥「データベース名」の欄に「owncloud」と入力します。

⑦「セットアップを完了します」のボタンをクリックします。

 

 

図1 ownCloudの初期設定

図1 ownCloudの初期設定

 

 

セットアップが終わると、ownCloudの管理画面が開きます(図2)。画面左上の方の「+」の文字をクリックすると、フォルダを作成したり、ファイルをアップロードしたりすることができます。

 

 

図2 ownCloudの管理画面

図2 ownCloudの管理画面

 

 

■ownCloudのクライアントアプリのインストール

ownCloudは、Webの管理画面で操作するだけでなく、クライアントアプリで操作することもできます。

 

・パソコン用アプリのインストール

パソコン(windows/Mac/Linux)用のアプリを使うと、パソコンとownCloudの間で、ファイルを同期することができます。アプリは、次のページでダウンロードすることができます。

 

リスト アプリのダウンロードページのアドレス

https://owncloud.org/install/

 

ページに接続すると、ownCloudのインストール手順が表示されます。「2」の「Sync your data」のところにある「Desktop clients」のボタンをクリックすると、ダウンロードのページに進みます。

アプリをインストールすると、最初にownCloud接続ウィザードが起動します。次の手順で設定を行います。

 

 

①「サーバーアドレス」の欄に、「http://インスタンスのIPアドレス」のように入力して、「次へ」ボタンをクリックします(図3)。インスタンスにドメインを割り当てた場合は、IPアドレスの代わりにドメインでもアクセスできます。

②ユーザー名/パスワードを入力する状態になりますので、ownCloudの管理者のユーザー名/パスワードを入力します(図4)。

③次のステップでは、設定を変えずに「接続」ボタンをクリックします。

 

 

これで、ユーザーフォルダの中に「ownCloud」というフォルダが作られます。このフォルダに保存したファイルは、自動的にownCloudと同期されるようになります。

 

 

図3 ownCloudに接続する

図3 ownCloudに接続する

 

図4 ユーザー名/パスワードを入力する

図4 ユーザー名/パスワードを入力する

 

 

・モバイルアプリのインストール

ownCloudにはiOS用およびAndroid用のクライアントアプリもあります。いずれも有料で、本記事執筆時点ではiOS用が120円、Android用が99円でした。

起動時の画面で、表1のように入力して接続すると、ファイルのアップロードなどの機能を使うことができます。

 

表1 モバイルアプリで接続する際に入力する情報

項目 入力する内容
サーバーアドレス ownCloudの管理画面のアドレス(「http://インスタンスのIPアドレス/owncloud」など)
ユーザー名 ownCloudの管理者のユーザー名
パスワード ownCloudの管理者のパスワード

 

 

 

 

うちだ
サービスクリエーション本部所属        (監修:とみなが)       

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