使い方ひろがる!VPSでできること

VPSはレンタルサーバーより自由度が高く、やろうと思えばほとんどのことが可能です。今回は、VPSでできることの事例をいくつか紹介します。

 

■VPSならレンタルサーバーよりも幅広いことができる

■メールサーバーの構築

■各種のプログラム言語の利用

■VPNサーバーの構築

■自分専用のクラウドサービス風サーバーの構築

■サーバー複数台を組み合わせる

 

 

■VPSならレンタルサーバーよりも幅広いことができる

サーバーを借りて運用する際に、レンタルサーバーとVPSを比較する場面がよくあります。以前の記事でも紹介したように、VPSでは自由度が非常に高く、やろうと思えばたいてい何でもできます。これはレンタルサーバーにはない大きなメリットです。

ここまでの記事で、VPSにApache/PHP/MySQLをインストールする手順を解説してきました。Apache/PHP/MySQLがインストールされた環境を得るだけなら、レンタルサーバーでも可能です。しかし、これ以上のことを行おうとすると、レンタルサーバーでは難く、できないことが多くなってきます。

一般的に、サーバーにソフトをインストールする際には、root権限が必要になることが多いです。共有型のレンタルサーバーではroot権限は得られませんので、インストールできるソフトには限りがあります。

また、一部のソフトでは、ソースコードからインストールするものもあります。そのようなソフトでは、各種の開発用ツールを使うことが必要になります。しかし、レンタルサーバーでは開発ツールの利用に制限があることもあります。

一方、VPSであれば、上記のような制限はありません。root権限を得ることができますし、開発用ツールも自由にインストールすることができます。

今回の記事では、VPSならではと言えるような事例の概要をいくつか紹介します。なお、具体的な構築手順は、今後の記事で紹介してきます。

 

 

■メールサーバーの構築

インターネットの使い道として、Webとならんで重要なのが、電子メールです。

単なる電子メールの送受信であれば、プロバイダから提供されるメールアドレスとメールサーバーを使えば済みます。しかし、凝ったことをしようとすると、プロバイダのものでは不十分な場合があります。例えば、以下のような事例が考えられます。

 

・メールを暗号化して送受信したい

・多数のメールアドレスを作成したい

・外からのメールを受信したときに、何らかの処理を自動的に行いたい

 

上記のようなことは、VPSにメールサーバーを構築すれば解決することができます。メールサーバーのソフトはいくつかありますが、多機能でかつ比較的設定しやすい「Postfix」を使うことが多いです。後の回で、Postfixのインストールと基本的な設定手順を紹介します。

 

 

■各種のプログラム言語の利用

世の中には数多くのプログラム言語が存在します。また、それぞれのプログラム言語は進化を続けていますので、多数のバージョンが存在しています。さらに、プログラムを作りやすくするために、多くのプログラマがライブラリを作って提供しています。

レンタルサーバーにも、Webでよく使われるプログラム言語やライブラリはインストールされています(PHPなど)。ただ、レンタルサーバーは安定性が重視されるため、古くて枯れたバージョンのプログラム言語やライブラリがインストールされていることが多いです。ユーザーが自分でプログラム言語やライブラリをインストールすることは、通常はできないようになっています。

一方、VPSならプログラム言語やライブラリのインストールも自由自在です。さらに、1つの言語の複数のバージョンをインストールして、それらを切り替えながら使うようなことも可能です。

後の回の記事では、プログラム言語の1つであるPerlを例に、「anyenv」というツールを使って、複数のバージョンをインストールする方法を紹介します。

 

 

■VPNサーバーの構築

コンピュータが一般的になる中で、離れた場所にあるコンピュータどうしを接続して使いたい場面も増えています。

専用線を使って離れたコンピュータを接続する方法もありますが、専用線は非常にコストが高く、誰でも手が出せるというものではありません。一方、インターネットが普及し、また光ファイバーなどで回線が高速化したこともあって、現在ではインターネットを専用線のように使う「VPN」(Virtual Private Network)を使うことが多くなりました。VPNでは通信内容は暗号化され、インターネット経由であっても安全に通信することができます。

VPNを実現するには、専用のハードウェアを使う方法もありますが、VPNサーバーのソフトで環境を構築する方法もあります。もちろん、VPSにVPNサーバーソフトをインストールすることも可能です。

後の回の記事では、オープンソースで提供されている「SoftEther VPN Server」というVPNサーバーソフトを使って、離れたところにある2台のコンピュータをVPN経由で接続する方法を紹介します。

 

 

■自分専用のクラウドサービス風サーバーの構築

コンピュータの性能が上がり、値段も安くなったことで、クラウドサービスを安価に提供しやすくなりました。今では、クラウドを活用した様々なサービスがあり、それらを使っている方も多いことでしょう。例えば、Dropboxなどのように、ファイルをクラウドに保存する「クラウドストレージ」は、ごく身近なものになっています。

ただ、既存のクラウドサービスを使うのではなく、「自分専用のクラウドサービス風サーバー」が欲しいと考える方もいることでしょう。例えば、「クラウドにファイルなどの情報を預けるのは不安」という意見を持つ方だと、自分専用のものが欲しいと思うのではないでしょうか。

実際に、既存のクラウドサービスを真似たようなサーバーソフトもいくつかあり、VPSにインストールして利用することができます。後の回では、そのような事例として、以下の2つを取り上げます。

 

・Dropboxのようなクラウドストレージを実現する「ownCloud」

・GitHubと同様のソースコード管理を実現する「GitLab」

 

 

■サーバー複数台を組み合わせる

アクセスが多いWebサイトを運用する場合など、1台のサーバーでは処理をさばききれなくなることもあります。このような場合に、NTTPCの「VPSクラウド」なら、サーバーを複数台に分けて負荷を分散することができます。

例えば、VPSを2台に分けてその間をネットワーク接続して、片方をWebサーバー、もう片方をデータベースサーバーにする、といった運用をすることができます。

また、オプションのロードバランサを使えば、Webサイトなどへのアクセスを自動的に複数台のサーバーに振り分けることもできます。

後の回の記事で、VPSどうしをネットワーク接続する方法や、ロードバランサオプションを使う方法を解説します。

 

 

 

 

うちだ
サービスクリエーション本部所属        (監修:とみなが)       

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